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キャンパスライフでSDGsを実現するためには(SDGs:全て)

 私たちは特定のSDGに限定せず、大学でSDGsを実現するために必要なことは何かをテーマとしてディスカッションを行った。本ディスカッションでは、そもそも学生にとってSDGsはどれだけ身近なものなのかという問いから始まり、大学でSDGsを実現するためのアイディアを学生目線で発案した。先生からフィードバックをいただく中で、今私たちに必要なものを見出すことができた。


▶学生にとってSDGsは身近なものだろうか

 最近になってSDGsがより重要視されるようになってきたが、実際のところどれだけ私たちの生活の中に浸透しているのだろうか。学生の立場から振り返ってみると、授業や研究、サークル活動などでSDGsに関連した内容に触れる機会があることを除いては、ほとんど生活の中で関わりを感じられていないのが現状として挙げられた。その上、全ての授業でSDGsの重要性を理解し、その繋がりを意識して学生たちに教えている訳では勿論ない。つまり、「SDGsに関わる」授業を受けることすらない学生にとっては、SDGsは全く接点のないものになりかねないのである。一方で、仮にSDGsをテーマとした授業を取っていたとしても、自分自身との結びつきを考えるには至らず、その場限りのものになってしまうこともある。つまり、いかに「自分自身とSDGsとの接点」を増やせるかが問われていると言えるだろう。


▶ 大学におけるSDGsの取り組みの現状

 学生の中で、以前アイヌ民族についての授業を受講し、誰一人取り残さず平等を実現することの難しさを実感したという声があった。先生によると、SDGsに関わる内容を扱った授業はここ10年ほどで3倍ほどに増えたという。アイヌ以外にも、外国人やジェンダーなどの問題に対して、大学としてダイバーシティ宣言を発表する流れも出来ているようだ。今後、それぞれの授業においてSDGsとの関わりを細かく明示するようなカリキュラムにすることで、教員にも学生にも意識づけができるのではとの案をいただいた。

 また、別の学生からは、現実的には「SDGs的な」エネルギー発電と大学の研究開発はそう簡単に両立できないという声が上がった。これは特に理系の分野で当てはまることで、SDGsは研究者にとってかなり重い問題でもあると先生は語る。SDGsと一口に言ってもその答えは一つではなく、「より良い」持続可能な方法を探していくことが必要ではないだろうか。


▶「誰一人取り残さない」大学実現に向けて

 SDGsに対する認識の低さから、SDGsを広く周知するための学生のプラットフォームを作ることや、大学が発信しているSDGs情報サイトが多くの学生の目に触れるよう工夫をすること、大学生協と協力してSDGs関連グッズを販売することなどが有効ではないかという意見が出された。先生からも、大学としてSDGs強化期間を行い様々なイベントを催すことや、各学部で教員と学生がSDGsと研究内容に関連したディスカッションを行うことなどをご提案いただいた。大学としては教育の分野からアプローチする一方で、学生が自主的に行う活動も支援したいと期待をかけてくださった。

学生の声

学生1:自分と同じ大学生がSDGs について考え、行動していることを知り、私もできることから始めてみようと思いました。また、普段はあまり話題に上がらないことなので、ディスカッションを通じて同年代の考えを知ることができてよかったです。

学生2:自分で改めてSDGsについて考えたり、他の学生や教授などからの様々な視点からなる意見が聞けて面白かったです。

まとめ

 SDGsとの関わりを改めて見つめ直す中で、まだまだSDGsが多くの学生からは遠いものになってしまっていることに気付かされた。私たち学生が属する大学という括りの中で、SDGsを自分事として捉えるきっかけをより多く作り出すことが必要とされている。今回のディスカッションを通して、学生ならではの斬新なアイディアはとても貴重なものであることを実感したと共に、私たち学生が主体的に声を上げ、行動に移していくことの重要性を感じた。